一幕見席のススメ

突然ですが、歌舞伎が好きです。

 

かれこれ7年前、知人に誘われた私は、7代目尾上菊五郎率いる音羽屋さんの舞台に魅入られ、以来、歌舞伎贔屓の端くれを名乗っております。

演目や出演する役者さんにもよりますが、大体、二月に一度の頻度で芝居小屋へ赴き、素晴らしい舞台を五感で味わう、幸福な時間を味わっています。

という話をすると、色々なことを言われますが、特によく聞くお答えがこちら。

 

「歌舞伎は見てみたいけど、敷居が高い・・・」

「それに、お高いんでしょう?」

 

誤解です!

大事なことなので、もう一度。

誤解です!!

 

たしかに、歌舞伎は敷居が高いと思われがちです。

やたら沢山のお約束がありますし、似たような名前がいくつもあって、系譜も複雑、おまけに台詞は古語!

また、芸術の性とも言えますが、人によって、肌に合う・合わないもあるでしょう。

興味がないと言う人に、首に縄つけて引きずってでも、などは、私も思いません。

 

ですが、少しでも興味があるのなら!

一回くらいは見てみたい、と思っているのなら!

ぜひ見に行きましょう、その気持ちが熱いうちに!

 

歌舞伎を見に行くといっても、色々な手段があります。

私が普段使っているのは、一幕見席(幕見席)です。

一幕見席とは、簡単に言うと、当日券です。

歌舞伎座を正面に見て左側に、並ぶためのスペースと、券売所があり、売り出し時間が決められています。

そこに並んで、買えばよい。当日券なので、場合によっては売り切れもありますが。

 

歌舞伎は、大体が三部構成になっていて、各部のあいだに休憩があります。一回の公演で、短編3つを連続で観る、という具合でしょうか。

一幕見席だと、文字通り、1つの短編から観ることができます。

「この役者さんは知ってるから、この人の出る演目だけ観たいけど、他の演目まではちょっと・・・」という人でも、観たい演目の券だけ買えば良いのです。

 

気になるお値段ですが、演目の種類や長さによって変わります。

私が見たものですと、800円~1800円だったでしょうか。

映画一本観るのと同じくらいですよね。

私が、そこそこ頻繁に歌舞伎を観られるのも、一幕見席のおかげなのです。

 

もちろん、2つ、あるいは3つの短編を連続して観ることもできます。

その場合、二幕分の支払いをすることになるので、お値段も上がります。

演目の長さや値段も、現地、あるいは公式サイトで確認できますので、調べてみても良いかもしれません。

 

歌舞伎座でお会いできることを、楽しみにしております!